企画したのは、学生時代に原爆ドームなどを訪れて以来、核問題に関心を持った港区の主婦汐谷恵美子さん(66)。2007年夏、同区内で開かれた平和イベントで偶然、被爆ピアノを見かけた。「爆風のため傷が多く、ガラスが刺さった跡もあり、その姿に感銘を受けた。優しい音色を聞き、一人でも多くの人に平和の大切さを感じてほしいと思った」という。
汐谷さんは昨年夏から、演奏会実現に向け奔走。被爆ピアノを譲り受け、修理している広島市の調律師矢川光則さん(57)ら関係者の協力もあり、第五福竜丸との「共演」が実現した。使用したのは、爆心地から2.6キロの民家で被爆した「和子のピアノ」。ボランティアの大学生やピアニストらが1時間半にわたり演奏。100人以上の聴衆が、ピアノが奏でる平和の調べにじっと耳を傾けた。
演奏後、汐谷さんは「オバマ米大統領が核兵器廃絶を目指す今こそ、核の被害に遭った船とピアノの共演を通じ、平和の尊さと核兵器の悲惨さを伝えたいと思った。核の悲劇は二度と繰り返さないでほしい」と力を込めた。
【関連ニュース】
・ 〔終戦特集〕太平洋戦争の歴史を振り返る
・ 【特集】「陸山会」土地購入事件〜ゼネコン側、妨害恐れ献金〜
・ 【特集】オバマ語録
・ 「大政翼賛会」は続かない〜民主・渡部元衆院副議長インタビュー〜
・ 捜査は検察の政権つぶし〜民主・高嶋良充筆頭副幹事長インタビュー〜
・ 耳かき殺人、争点は責任能力 公判前整理手続き(産経新聞)
・ 新幹線、停電で運転ストップ=新横浜−小田原間で沿線火災(時事通信)
・ 「現行案がベスト」普天間移設で駐日米大使(産経新聞)
・ <普天間移設>日米関係、危機的状況ではない 米国防次官補(毎日新聞)
・ 爪切りで有罪判決、「傷害事件ではない」―看護管理学会が意見書(医療介護CBニュース)